メソッドとプロパティ
VBAのコードの構文を覚えた後は、「メソッド」と「プロパティ」について学習しましょう。
「メソッド」「プロパティ」ともVBAを習得するためには大切な概念です。
メソッド 【操作や動作の命令を表す】
【メソッド】はブックやシート、セルなどに対する「操作」や「動作」などの命令のことです。例えば、セルを選択したり、コピーしたり、削除したりするのがメソッドに該当します。
例えば、A1のセルを「選択したり」「コピーしたり」「削除したり」「印刷したり」する場合は、以下のようなメソッドを使って、その内容を命令します。
メソッド |
|
選択する |
Select |
コピーする |
Copy |
削除する |
ClearContents |
印刷する |
PrintOut |
A1のセルは
Range("A1")
で表されるので、この Range("A1") と上で紹介したメソッドを組み合わせたものがVBAのプログラムコードになります。
つなげたものを下表にまとめたので、一度目を通して確認しておくとよいでしょう。
対象 |
命令内容 |
VBAコード |
A1セル Range("A1") |
選択する Select |
Range("A1").Select |
コピーする Copy |
Range("A1").Copy | |
削除する ClearContents |
Range("A1").ClearContents | |
印刷する PrintOut |
Range("A1").PrintOut |
プロパティ 【情報の設定をする命令内容】
プロパティ |
|
背景 Interior |
色 ColorIndex |
塗りつぶしのパターン Pattern |
|
文字 Font |
色 ColorIndex |
文字の大きさ FontSize |
|
値 Value |
プロパティはメソッドの時と異なり、2つのコードを組み合わせて命令を出す場合もあります。
例えば、【背景の色を赤色に変更する】という支持を出す場合は、「Interior.ColorIndex = 1」 というように書きます。
対象 |
命令内容 |
VBAコード |
|
A1セル Range("A1") |
背景 Interior |
色 ColorIndex |
Range("A1").Interior.ColorIndex = ○ |
塗りつぶしのパターン Pattern |
Range("A1").Interior.Pattern = ○ | ||
文字 Font |
色 ColorIndex |
Range("A1").Font.ColorIndex = ○ | |
文字の大きさ FontSize |
Range("A1").Font.FontSize = ○ | ||
値 Value |
Range("A1").Value = ○ |
説明も読んでもメソッドとプロパティの違いが理解できない場合は現時点では問題ありません。
最低限理解しておいてほしいことは、VBAでのプログラミングでは大別するとメソッドとプロパティの2つの種類の命令があるということです。これだけは頭に入れておいて下さい。(これを知ってるだけで、VBEの画面を操作するときの操作性が向上します)