複数のマクロを組み合わせる
ここまでは、どのようにしてマクロを設計・製作するのかを学習してきました。
マクロの使い方としては、これまでの内容を理解していれば十分です。
ただ、マクロには知っておくと便利な機能が数多くあります。このページでは、その中の「複数のマクロを組み合わせる」という方法について説明していきましょう。
マクロを使いこなしていくと、段々とマクロの数が増え、管理が大変になっていってしまいます。また、より複雑なマクロを作りたいと思うようになります。
そんな時に、便利なのが「マクロの組み合わせ」です。
EXCELのマクロでは大変うれしいことにマクロ同士の組み合わせが可能なのです。
より分かりやすくいえば、「マクロの記録」をしている最中に、これまで自分が制作したマクロを実行することが可能だと言うことです。
これはマクロを作成する上で画期的な機能だといえるでしょう。
例えば、これまで学んできただけの方法では、複雑で長いマクロを記録させるためには以下のような操作が必要でした。
普通のマクロの記録
おこなう作業 |
解説 |
「マクロの記録」の開始 ↓ 操作① ↓ 操作② ↓ 操作③ ・ ・ ・ ・ ・ 最後の操作 例えば操作(50) ↓ マクロの記録の終了 |
このようにたくさんの操作を1度にミス無く実行することは非常に難しく、また後でミスに気がついた場合は、再度、最初からやり直さなくてはならないという事になってしまいます。
例えば、この例ではマクロに記録する操作を50回することにしてありますが、その操作全てを1度のミスも無く実行することは非常に難易度が高いこととなってしまいます。 |
小さなマクロを組み合わせたマクロの記録
おこなう作業 |
解説 |
「マクロの記録」の開始 ↓ マクロA の実行 ↓ マクロB の実行 ↓ マクロC の実行 ↓ マクロの記録の終了
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「マクロの記録」で必要な操作を、あらかじめ細分化し、より小さな単位の「マクロA」「マクロB」「マクロC」といった塊にまとめておけば、それらを実行するだけでよいので、マクロの記録のときに操作しなければならない作業量が圧倒的に少なくなる。
また、操作ミスの可能性も限りなく低くなる。 |
マクロの記録の最中に、以前に記録させた別のマクロを実行することで、今回新たに制作しているマクロの中に、以前作っておいたマクロが組み込まれるような形になります。
マクロの組み合わせとは、小さなマクロを組み合わせて大きなマクロを作るということです。
実行する操作ごとの小さなマクロをあらかじめ製作しておけば、少し複雑なマクロを構築する場合でも、「短時間で・ミス無く・簡単に」設計することが可能になります。
「複数のマクロの組み合わせ」を有効に活用しましょう!