VBAでの変数の定義
変数という箱に値を入れていくことは今までの中でできるようになりました。
次は変数の箱の大きさを適切なものに選ぶ方法を説明します。
データには大きいものから小さいものまで色々なタイプがあります。それにあわせた大きさの変数の箱を準備できるようになりましょう!
変数の「型」の定義とは変数の箱の大きさを入れる値に応じたものを選び決めることをいいます。
定義をしないで変数を使うと自動的に何でも入る大きくて便利な箱に設定されます。
そんな何でも入れることができる便利な箱があるのに、なぜ細かく変数の箱を分ける必要があるの?1つに入るのなら綺麗に纏まっていいのでは?と疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。
確かにこの大きな箱(Variant型と言います)は数値や文字など全ての形の値を入れることができますが、数値の計算を担当している変数の中に文字を入れることもできてしまうため、エラーが発生したときに原因を探すのが大変になってしまいます。また変数の箱が他の箱に比べて大きいためメモリを余計に取るなど無駄が出てきてしまいます。
このような理由から、適切な大きさの「箱」を選び定義するようにしていきましょう。
ではVBAで変数を宣言する方法を説明していきます。
VBAで変数を宣言する
変数を事前に用意するためには、Dimステートメントというものを使って変数名と扱うデータの型を宣言する必要があります。
Dim [ 変数名 ] AS [ 型 ]
基本の形はこのようになります。
例をひとつ作ってみます。
Dim 6月分の金額 AS Currency
変数名 6月分の金額 を通貨型の変数に定義します。
文字色ごとに意味を表してあります。
プログラミングで書く場合は
Sub 6月分金額( )
Dim 6月分金額 AS Currency
End Sub
このようになります。
変数の型の種類
変数の型には用途に合わせたものがそれぞれあります。
よく使うもの、指定したものを表す型などを1つ1つ説明していきます。
よく使うデータ型
integer 整数型 セルの列数など、あまり大きくない整数を扱うときなどに使う。
Currency 通貨型 金額の計算などで使用する。小数点第4位まで扱うことができる。
String 文字列 英語や日本語の文章を入れるときに使う。
そのほかの型
Byte 小さな正の整数
Boolean 論理数
Object オブジェクト
Variant 入力された値に合わせて変化
Single 少数を含む数値
Double 少数を含む数値
Long 桁の大きい数値
Date 日付を表す
物をしまうときに大きすぎる箱を用意してもスペースを余らせてしまうし、小さすぎる箱では必要なものが入りきらなくなってしまいますね。
プログラムでも同じように、それに合わせた箱を用意してあげましょう。
変数の型では、中身にあった箱の大きさを指定することが重要です。